運送と移動にともなう「資本の運転率」をあげるには、特に若年層の生まれ持った個性に応じた地方都市圏への才能の分散と特化とが有効な方法論と云える。
ここから、現状の高速道路に可能なだけ新設の高速レーンを設けてその最高速度を法規上、時速200km近くへ上げるのがちかぢかの功利策に見える。
主要あるいはほぼ基幹産業である日本車の取引分を落とさないためには、BMW等のドイツ車と張り合うかそれを超える高気筒のエンジンを搭載した高級車市場へも本格的に進出するメーカーがなければならない。それは国際寡占的なトヨタの中産クラス適応に比べれば、ホンダか日産が現況では適当におもえる。
バイクの超高速運転の不可能さ、危険さをかえりみれば「格好」のみを追求したスポーツカーがいかにステータスを主張し尽くしても足りはすまい。もうヨーロッパのレースで常勝を遠慮するべき時期は過ぎたと言うべきだ。どの白人(しろうと)も深刻な環境問題を目前に黄犬と揶踰れはしない。
他方で、タタやヒュンダイ等の新興勢が格安車に先駆けるのは国民の労働力価格差からすると殆ど防ぎえない趨勢であって、スズキや、トヨタの分業部門がなんらかの「機能」の良さという付加価値を高効率の生産体制を再樹立して達成するしか対抗戦は難しい。
この点で、あまりに労働力の再生産効率の悪い大卒採用に適当な大企業病の蔓延した現況は、遅かれ早かれ大きく途上国産の庶民車生産に於いてはなを開けられる‘負の抵抗’である。
もしも彼らを資本の過剰流動性をまともにくらって我が儘に切り捨てるのを結局は国内外で不評を買う損失額であると悟る若々しい経営陣が現れれば、より効率に勝る、より安価な工業専門学校または信望ある専修学校からの人材確保が新規市場適応には不可欠であると考え、そのための採用手段に効率的な「就業前試用制度(インターンシップ)」か又は「自社製の専門学校」を体よく調達しなければならなくなろう。そしてよく働くかれらの信認を受けた家族が20年前後の周期で再調達できるような安泰な人材占有に成功すれば、その企業の発展は未だ衰えないだろう。