2007年7月27日

近未来国家論

国際的疎外を免れる唯一の方便は、国家を美術館にする事。
 いずれ時勢に由来した経済的事情に従って、必然に導かれる余暇の哲学の結果、学識についてすら世界史上での多くを達成してしまっている時が来るだろう。美術館国家から遊園地国家へ、という社会的移行が照らさねばならない近未来の展望。前者は結局資本の自動に還元されざるをえないが、後者はそれを人間前提に復興してattractionへ利用するから。都市は無料の福祉を基底的媒介としたtheme parkへ向かう。それは文化風土を昇華した仮想場としての装いを日々益々深めて行くだろう。美術館としての国家は外国人を鑑賞させるが、遊園地としてはrecreationさせる。そして後者は前者より観光参加の度合いを高める様な積極性である限り、より未来文化の養生に寄与するところ多大。彼らは異邦に必ずしも進んで住むとは限らないが、凡そ誰もが普く感銘を受けて想い出に残すだろう。世界遺産としての国家運営は人類にとっての財宝に数えられるだろう。産業向け技術を専ら実用から解放すること、乃ち理論科学のTheseに対する工学のAntitheseは現代民間にとっての均衡命題と見なされる。
 総合は芸術。それは学問を手段として止揚する。