2006年6月21日

累進課税の不正

人民の愚鈍化を防ぎ、
国家的搾取を抑制して国際関係間で民主制を公正に存続する為には累進課税を改め、
且つ社会保障を蓄えなければならぬ。

なぜなら国家など組織支配の領分を漸進的に市民化していく方向こそが文明だから。
 所得の再分配は政治的強制力による徴税によってではなく、
人類間競戯によって『努力差の自由』に関して謀られて初めて、
その調整による部分的正義を全うする。
でなければどうして官僚主義による公的福祉性の低落を未然に防げるだろうか?

 もし政府にとって充分な福祉用の歳入が必要だと云うならば、
間接税を巧みに用いて徹底した一律課税を心掛けるがよい。
機会均等の出発点とはとりもなおさず平等な競争環境においてのみ問われる。
もし《所得による差別》が国家的に遂行されるならばそこから、
「生活力」についての公平な視座が既に失われているのだ。
なぜ労働や勉学への意欲向上に対して所得の配分率が邪魔だと言えようか?
否、
政府官僚による支配的恣意の他、
人民自身の無知以外に個人的努力に基づくそのような「必然的」所得格差が大衆にとって不利であると証明する手段はない。


 国政における偏重した社会主義的傾向は悉く、
緻密な注意で啓蒙的世論善導により祓わねばならぬ。
そこに野卑にして不正な堕落の魔が憑くのだから。