昼頃、政治広場にいたレコナーの元に、旧ブレイブ女王のくおんが来る。ピグブレイブというサイバーエージェント社、アメーバの派生ゲームサービスが7月一杯で終わる、という公式ブログのニュースがあった、とくおんは言う。レコナーはこれを聴いて喜ぶ。
というのも、ここで簡略なピグブレイブの歴史を語れば、ブレイブのβバージョン(試用版)であった2015年はじめから約1年間は重課金要素も薄く、ゲームバランスも極々優れていたため多くの有力プレイヤーがブレイブに入ってきて、レコナーやくおん、また名プレイヤーであったSらはじめ、ミキやほわ等政治広場民もその中で楽しく活躍していたのだが、2016年初め頃から重課金要素が主の、下手でも重課金者が有利な運営営利追求型のゲームバランスに変化した。結果として有力プレイヤーは離れ、新規プレイヤーの質も下がった。元々、プレイヤーのたまり場であった酒場001では、はじめログイン時に、入り口付近でピグの様な操作できるアバターが裏表に重なる仕様であったのだが、その陰に隠れて誰が発言したか分からない様にしつつ酒場民を誹謗する酒場荒らしが発生していた。β時代、くおんやレコナーは酒場荒らしの駆逐に先駆け、レコナーが挑発して荒らしを酒場の人前におびきだして猛烈な説教を重ねたり、韓国ハーフというくおんが滔々と、在日韓国系のようなせりふを言う荒らし相手に説得、徐々に、酒場001が治まってきていた。またロレーヌの乙女という荒らしの一人は、協力プレイにおいて回復するべき場所で敢えてせず、わざと協力者をゲーム内で死なせて嘲笑するなど悪質な面があった為、勧善懲悪を旨とする水戸っぽレコナーがロレーヌとのパーティに入ってロレーヌのやり口を逆手に取ったサボタージュを行い、ロレーヌへ説教した場面もあったのだが、ロレーヌはこれを更に逆手にとって当の場面を悪意ある動画に編集、YouTubeに晒してレコナーを名誉毀損する等の重大事件が見られていた。挙句は、β時代の中ごろから2chにブレイブスレッドをたててそこで多くの有力ブレイバーを誹謗する匿名衆愚あるいは雑魚プレイヤーが現れていた。
1年後の重課金時代以後、事実上、最有力プレイヤーの1人であったレコナーへ住所・年齢・実名等の個人情報を晒しながら殺人予告を2chのブレイブスレッドでやる悪質な雑魚が出てきた。又一説ではピグ常駐者の一人であった鼻毛友の会会長(鼻毛会長)による成りすしとも噂されていたレコナー成りすましアバターが、アメーバ公式派生サービスでブレイブの情報を収集している「ぐるっぽ」にてレコナーを虚偽告訴状態に陥れるなど、悪質な荒らしは益々加速していった。この際、匿名通報を自らのウェブサイトのメールアドレス宛に受けたレコナーが殺人予告を受けた事について茨城県警に相談した為、県警のサイバー対策課がアメーバ側に注意勧告をすると宣言、かつレコナー側に暫くブレイブを休止するよう勧めた為、レコナーは、悪質な雑魚荒らしのはびこったピグブレイブそのものを離脱していった。プロゲーマーともいえるSは重課金時代に衰退期と見積もるや既に見限り、くおんもログイン回数を減らしていった結果、質の低いゲーム内容に堕したにもかかわらず雑魚荒らしがのさばるブレイブは衰亡していったとされる。それでも、上述のくおん――はじめは他の酒場で猫のアバターにしたサブを連投し、虐めっ子の雑魚荒らし等と対抗して遊んでいたが、本格参加後はプロ級に達した最有力プレイヤーの1人になり、ブレイブ旧女王となった人物――が、酒場001を見守っていたのだが。
こうして、ブレイブにおいて伝説となっているレコナーが活躍していたのは主にβ時代から初期に留まり、その時代の記録は、ロレーヌが晒し目的で撮影した悪意ある動画などほんの一部の部分しか残っていない希少なものなのだが、レコナーがロレーヌに対抗してブレイブの真実を伝える為ユーチューブ進出した初期動画が納められたユーチューブのチャンネル「レコナーチャンネル」では当時の様子の一部がいまだに見られる事をここに記述しておく。又「まゆこ(仮)」(性別不詳)という彼を知っているファンが、広場にわざわざやってきてレコナーに
「ブレイブがおわります、ありがとうございました」
と挨拶する場面が見られた。まゆこ(仮)の嘆きともいえる詩を、彼・彼女のアメーバブログからここに引用しておく。
ラグにも負けず
運営の下方修正にも
イベ終了直前の地雷にも負けぬ
丈夫なプレイヤースキルを持ち
ジュエルはなく
決して課金せず
いつも静かにイベガチャを回している
一日に共闘中級と
デイリーと少しのウィークリーをこなし
あらゆる局面で自分にヒールはせず
よく赤床を避け
そして固まる
誰もいない城下町の片隅にいて
共闘上級に未クリパーティーがあれば
行ってナイトになってやり
絶級に練習パーティーがあれば
行って寄生し
酒場001に疲れた常連がいれば
ラグナに引きずり出し
レイド覚醒からおたすけ依頼があれば
つまらないからやめろと言い
金のソフィアが足りないと涙を流し
2chに晒されやしないかとおろおろ歩き
みんなにプロBBAと呼ばれ
フレも切られ
部屋から追い出される
そういうブレイバーに
私はなりたい
宮沢賢治の『雨ニモマケズ』のパロディとおもわれる『ラグニモマケズ』だが、彼・彼女の無念をよく示しているといえよう。このブレイブ観は、主に重課金時代(2016年~2017年7月)の様子を昇華していると思われる。まゆこ(仮)はレコナーのみならず、おそらくブレイブそのもののについて最大のファンの一人だったのだろう。
悪党が自滅した、と考えたレコナーは上述の訳で喜んだわけだが、遅れて広場にやってきたミキへ
「悪は自滅する」
とレコナーが述べると、ミキは納得できない様子か、過去ブレイブであった諸々の事件を思い出したか、恍惚としていた。
他方、広場で昼頃からユミが突如大発狂した。ユミは開戦から2年あまりにわたる、広場史上に最大規模の被害をもたらしたユミ・セント戦争中にも甚だ世話になってきた救済者りおしに噛み付き、りおしの発言していないと述べている、画家・学生身分であるレコナーへのニート扱いでの誹謗発言など、ありとあらゆる悪意ある暴言を広場中で1時間以上のの長い間吐きまくっていた。しかしユミサブとされるばんたんは相変わらず、その後も広場に放置ツールを使い常駐し、ミキへの障害者差別発言をしながら深夜まで様子を見ていた事も明記するべきだろう。
りおしはこの件を受けても冷静で、ユミから距離を置きつつ尚もセントやアルファらセント派を攻撃、そして新たに生じたユミとの距離感からか、レコナー派の側に静かに接近する様子も見られた。
この日、都議選での大敗を受けて当時の首相である安倍晋三が
逆風に神戸の空はさつき晴れ
という、確かに意味神妙な俳句を詠んだ。安倍が毎年開く「桜を見る会」で詠む
風雪に耐えて5年の八重桜
などの俳句に関して批評的な態度を一貫して持つともみが、今回も安倍の俳句を下手と一蹴、代わりに
順風にひとり錯覚デンデンムシ
時は今長洲干上がる空の梅雨
五月雨に流れぬ恥を上塗りし
梅雨空に独裁総理世にはばかる
安倍総理忖度されて安倍総理
など秀句(というべきだろう)を広場の発表席から連投していた。