2010年4月10日

地方自治の促進政策案

全ての地方が市場原理の侵略を有り難がる訳でないので、最もてっとりばやい地方権の確立の手順は『租税率の自由化』にありそうだ。
却ってそれできわめて低い税設定のため多国籍大企業を乱立させたがる土地柄も、この広い日本には確かにある。
 幕藩態勢と逆の手順で、おもに所得税や企業所得単位での累進課税という動かしがたい普遍税領域は除いた個別税領域では、かなりの自治観に任せた方が都道府県の個性が動き易い。企業誘致についての土地柄もその方が、地方民の政策感覚へたやすく追随できる。

具体的には、おそらく関西ではこの政策実行で首長がとても低い税率をえらび、極端でない平等観が前提になっている田舎ではその高い個別所得あたりの税収は高齢者や女子供などの少数派の高福祉へ大幅にあてられゆくはずだ。
要するに、田舎では福祉社会ができあがり、都市では資本社会が生まれる。場合によっては極端に高い税率のために超保守的な宗教原理社会も一部には生まれるかもしれないが、それが全体としての国家の最低限以上の法規範内ならば公益に類する啓蒙の場所柄ともなりうるので、他地域にとって問題なければ放任した方がいい。