2010年4月4日

骨一つ

僕は不幸そうな親子を見た。
彼らは生まれくる命の凝集らしかった。
その母親は都会の影響でいらついており、
気の強くなさそうな少年はその機嫌を伺うしかないらしかった。
僕は幼い頃、この世の仕組みをまだ
十分理解していなかった。だから、そこで
起こる南側の現象の邪悪ぶりを、別に
平気だと思っていた。実際、それを間近に見る迄は。
僕は南国の人間達が邪悪な生き物である、
と全然知らずにいた。テレビはその生き物達を
日々映し込んでいたし、洗脳は徐々に進められていた。
東京都という南国はそこで悪さをする
以外の目的がなかった。僕は、始め
それを知らなかった。あたかも
僕は自称人間を名乗るその類を
自分自身と同類だと思い込んでいた。
実際、南の人間は性としても最悪で、
頽廃の底が知れない。だから
神は彼らを焼き尽くすだろう。骨一つ残さずに。