2008年1月18日

普遍への個性

最も文明的な人間が必ずしも最も進化に近い訳ではない。しかし人間は生き延びる限り、我々の置かれた地球に適応しようとする。文明は文化へ多様性を要素する装置に過ぎない。
 文明はいずれもみな、最大多数の最高幸福すなわち福祉へ向けて生活レベルを上げて行く。あらゆる文化は文明を目指す。にも関わらず、民族風土に応じてその進度には千差万別の微差が生じる。自然は多種多様な形態の一種として人類をも育てる。彼らの作る機械的生命にしても同様。国家が特性への契機付けであったように理性は我々の文明規律を提供する。
 人間は各種の戦争から次第に共生を目指す。偏利から相利へと導かれ乍ら。普遍文明が知的生命の最終目的であるのは明らかな事だ。我々は地球に適応的である事によって宇宙的共栄への基準を見出す。我々は太陽系型の人類でしかあり得ない。
 あらゆる人間は人間への作為を通じて個性の伸長を図る。道徳とは普遍的な福祉への行動規律。