2024年3月16日

泥船に乗った人々の正常性偏見について

愚かな、あるいは悪しき人々は自ら悪さばかりしていても、その結果がこないと考える。だが現実はその逆で、おこないはどれほど小さなものでもすべて結果になっているのだ。かれら衆愚が因果を履き違えているのは、認知力不足のため、天に唾を吐いている様なものだ。関西地方が滅亡するのは必然だと感じる人は、そこに暮らす人々の日々のおこないをみている。かたや行政奉仕が低下しているのに虚栄の金満漫画展をする。かたや賭博業を誘致する目的で、無駄遣いの仮設物を住民へ大きな負担をかけ作る。人心は荒廃し、差別や不寛容が広がっている。すべてが悪因による。

 だが洞察力のない人は、泥舟に乗りながらそうと気づかない。第一に彼らはうぬぼれて自己過信している。第二に彼らは過去の千年少々の短い歴史から、未経験の破産がどうせ起きないと高を括っている。第三に彼らは現実の状況が酷く悪化しているのに、まるで大戦末期の日帝軍の様に不都合に目を瞑る。