私は天涯孤独であり
もはや失われゆくなべてのもののの一部として
心すらもむなしく雲散霧消していく
あたかも自分という存在には何の寄る辺もなく
もともと理由もなかったかの様に
だがあなたの声だけは
耳元で囁いている
優しい潮騒の音がひとけのない浜辺で
月だけが穏やかに照らすなか静かに語る物語を
生きているわけ 死んでいくわけ
そして再び返ってくる時のわけを
めぐりゆく宿命は輪の様につながり
あなたと私に同じ世界を用意した
いつか語らい合いをしたことすらも
波の音に消えてしまったとしても
さも永遠の一部であるはずの一瞬さえ
私たちの心の中では最美の曲であるかの様に