人文学こと人間性は各知識の個別性や独自さに合目的性があるばかりか、抑の目的論すら問う分野で、目的に近い学問である。他方、自然学あるいは自然哲学こと自然科学は、客体的な自然自体の理解にすぎず飽くまで人間性にとっての道具を超えない学問である。社会科学はこれらの中間の手段的学問である。
数学あるいは言語学は科学言語を学ぶ学問自体の道具である。
工学、医学、図書館情報学などは社会科学と同じく自然学と人文学の中間にあり、社会科学の中に分類されない学問である。
哲学あるいは知恵の友愛、恵知は諸学の総括的名義で、かつ学問する活動自体の事で諸学の王に位置する概念である。
これらを比喩すれば学術城として次のよう表せる。
王座の間の王・哲学
上層貴族・人文学
中層の使いの者・社会科学、工学、医学、図書館情報学
下層兵士・自然科学
門兵・数学、言語学
学問としての重要さも、城から国を治めるよう、王に近いほど重い。第一哲学は、万学を生み出し又まとめる活動だ。