鈴木雄介ブログ
2015年10月14日
絵画論
ピカソはキュビズムを理解できない人にとって分かりづらいのではなく、単に趣味が悪い上に下手なのである。絵画について理解しないとされる素人がリヒターの抽象画を色彩の美についてだけ言及する時、抽象表現主義への倒錯したパロディ(「倒錯したアクションペインティング風の抽象」ブクロー、1986)といった概念は全く意識されていないどころか、絵画として言内に伝達できるものがそれだけなのである。この意味で、絵画は常に評論家、或いは専門家のもつ解釈言語とは別に、価値を有している。
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