2012年1月24日

民俗学

京都を中心として、京阪神および関西人に「逆言」の習性あり。真の心理の逆さを言う。反動形成の常態化か。
 大抵は人間を悪くし、誹謗に用いられる事多し。皮肉しか言われない、或いは陰湿な陰口を隠語として遠回しに言う。これ京都人に通常なり。標準語では嫌味な性質、あるいはnastyやmaliciousといいかえられ、京都の俗諺に「いけず」とはこれなり。
 同時に、商業地のゆえ人格に正直の徳や素直さに欠け常に他人を欺こう、搾ろうとする場所柄もっておよそ人柄の悪さに重ねられ、社会であしき役回りを取る事甚だ多し。後生これらの人種につきまとっている逆言習癖をいかに用いるべきかよくよく考慮すべし。
 また、彼らの成長後の教育環境の変化でもほぼ改善しない様だ。生得的な側面があるらしい。

 いわゆる「ぶぶ漬け伝説」や『徒然草』第百四十一段も、この逆言による誤魔化しの証拠と見ていい。
 あるいは文化因とみれば宮内でのあざむきによる出世闘争か舞妓らの客をあしらう祇園での風儀が一般に染み出したもの、且つそれらの民間での結合に由来するか。