2010年1月24日

社会学

著しい社会的多様さという概念は人間原理の鞍替えらしい。そこには重量秩序の域でみられる数多の建築的変形しかない。そして装飾自体を含めれば一切の社会構築物は実用的。実用主義の社会関係への分析展開は優れてその混沌らしさを解く鍵。ゆえ生態学の目でみた社会とその副産物の実用性、要するに機能分類は最も社会系の知識化に役だち貢献する。機構に鑑みればどの生態をとりまく秩序づけられつつある自然変形も、彼らが理由や目当てとした一定の生態様式への道具立てとみなせる。科学での実用主義は、機能分析の生態学に実証科学の中で落し込める。ゆえ科学体系からみれば全社会系やそこでの文明と文化の産物および精神とよばれる生態学機能はみな繰り入れうる。
 様式についての必然や偶有の、また定常確率での突然変異を含む偶然の変遷はみな社会機能に於けるその機構くみかえ命脈に求まる。直ちに様式のみに触れればこの機構展開は、系としての社会がもっている最大の内部エントロピー潜在形質による。その結果、外界への接触比率は著しい複合さか生態法則の難しさを伴うから。顕在化された社会秩序は、こうして顧みると生態単位の大きな正のエントロピー化傾向を生物の機構へくみこんでいくしくみの裏返し。
 単純に言葉のそれを重畳性で測っても、とりこまれた系統の繁雑さが現れる表現形態の発生知を、記憶か記録づけた遺伝素にて行っているだろうことは明らか。つまり機能にみると社交性の最大の特質はその生殖ならびに発生系統のランダムな並び替えをくみこみ式につづけてえらぶ法則素順序にある。これをもし遺伝振り子のとりこみ強さとよぶと、機構としてみた生態秩序の完成へ向けた過程とつくりこみとは、およそ生殖系統すなわち血統の最も自然体な姿を少なからず壊すかある程度飛ばせる作為次第(注意すべきは、完全な無秩序は無作為に等しいので決して生態法則となりえない、なるまったくの乱雑さへの退行は社会系では営みえない事実)。この強化方法にしか機構が自ずと進む単純化への、内在された法則素のもとでの防ぎ方はない。さらに単純化すると、生態系のベクトルは既存の系統に潜在されたエントロピー掛ける結論としての機構継続を理由とした社会行動の重畳さに比例する。
Ecological vector=Entropy×Perplexity
Ev=S×P
もしこのエントロピーを文化対数に代入すると、
Ev=Ap log e×P
∴実際の社会系の真理関数は、すべての現象にまつわる比例としてその内部に
1/Ev=1/Ap log e×P
の定常さをもつ。これは生態秩序に向けた一般的な熱反応に対する文明逆数といえる。もしこの数式を分析すると、明らかに地帯生産性、Area productivityはこの全反応の底であり、情報についてのそれは単位時間の重畳さあたりのエネルギー投入量の乗数にまた比例するだろう。言換えれば他の産業をのぞいて情報秩序のみに生産量を特化させた市政は、なるほどエネルギー投入の指数比例に応ずるだけの資源確保が前提だがその文明逆数率では他の生態ベクトルよりたくみにこの命令をこなせる。工業化近代都市が芸術化情報都市よりも起こる重畳さの割合が低いだろうことは、少なくとも装飾能力については真。ならまずこれらの市政潮流の分散か分業は、それらの混同に叶った実用性への傾倒よりも生態機構の流通網にとっても有利。それらの間に起こる各変異と社会淘汰の速度差は当然、文化対数と文明逆数の双方向比率を守る。
S:1/Ev=一定
この為に、巨視すれば情報化という流れは社会比例にみた重畳さの文化そのものに対する増大であり、これは彼らか地域のもつ生産性に入り込む資源つまり仕事量の乗数に比べてかなり早く双方の馴れをはなしていく。ゆえ情報社会は工業社会と、以前に工業と農耕の社会関係にあったのと似た比率で遠ざかっていく。