2008年2月27日

国民学力

日本人は平均学力を引き上げるべきで、ある国におけるような闇雲な高学歴志向は学位の過剰供給により却って国民の学力を削ぐ。ある学位の授与可能性に関しても、その最低学力度は国民度に対する相対した学位でしかあり得ないからだ。具体的に言えば、中世イギリスでの傑出した秀才たるニュートンの発見した力学の知識は今日では高等学校で誰しも当たり前に要求されるのであり、将来に渡っては、思想潮流に根本革命ない限り様々に学習能率を向上させることで小中学校においても学ばれるだろう。例えば国民学力の一つの目安として自然科学において、イギリスでは1901年から1988年までに64人がノーベル賞に冠したが、日本からは5人であった。かつイギリスの人口は日本の約半分であることを考えて、日本人はイギリス人に比較して20世紀の間、国民悟性において低民度であったと言わざるを得ない。
 当代に独創的な仕事は人類史が示す通り、無理解に遭うのは当然だから、何らかの同時代賞がすなわち優れた知識の証拠であるとは必ずしも言えないが、我々は先ずは国民の平均文明度を底上げしなければ決して、大学院における研究成果での最上の功績も世界を抜群しえないだろう。