初めて見た景色がもう直ぐ消えて行く。
誰もが時間に追われて死ぬだけの話。
美しい人。だけど、誰も本当の美術には触れられない。
人々の波、波、波。やがては誰もかもが時代の現象になって海へと去る。
混沌は重さを増しながら段々と広がって、最後の日を待ち続ける。
できる限り慎重に生きようとするから、何一つとして記憶は残らず。
彼らは皆が文明の歯車になって消費された。
欲望には結論も無く、大量の民族を転がして行くだけだ。
最後には何もかもが混沌の道具になった。
最後には何もかもが混沌の道具になって消えた。
どれだけ昔の思い出も単なる混沌の道具になって消えてしまった。
初めて見た景色がもう直ぐ消えて行く。
どうせ泣くだけの力も残っていないのだが。
人間には、どんな自由も残っていなかった。
後に残されたのは美しい戦争の痕跡。
だが、君の記憶は消え去った後だ。