2021年9月8日

なぜ日本では議論が成立せず、国会が空転し続けるか

日本国民一般は、対話術による議論という文化を遂に身に着けられなかった。代わりに彼らがつくりあげたのは匿名犯罪文化(匿名卑怯者文化、匿名無法者文化)であり、異質な他者を単に異質というだけの理由で徹底的に集団虐殺する、想像できるかぎり最悪の社会風習であった。匿名犯罪を東京圏から国単位で一般風習化したのが、2chという犯罪だらけの匿名掲示板でひと儲けし、被害者への数十億円以上の賠償金を踏み倒してきた有罪人ひろゆきという一人の亡命した愉快犯だったのは今更語るまでもない。当然、国法を踏み誤りみずからの加害行為の償い分を清算していない彼を、さも成功したIT長者かの如くもちあげている全ての東京人マスコミ関係者・特定企業・自称文化人、福岡市民あるいは特定国会議員らも同罪である。
 その様な国で議会主義なるものが成立しないのは自然のなりゆきで、実際、国会では詭弁術がはびこり、118回虚偽答弁をした安倍晋三・偽証罪被疑者をはじめ多数派を占める自民党員らは、単に論敵をやりこめたり、適当な官僚答弁で暇潰しをする怠業の場としてしかとらえていないのだ。日本国民一般も彼らのその様な様子をみてよく仕事をしている、と判断するほど根源から愚劣で、要するに対話術を身に着けなかった種族の末路がどうなるかを自己証左している。

 議会主義を根底にもつ他の先進国と、日本の末路が大幅に異なるのは、上記を省みれば必然である。詭弁術によって多数支配が堕落した、民衆政治(衆愚政治、民主主義)による古代アテナイ滅亡は決して遠い異国の出来事ではない。その種の亡国の第一原因をあげるなら、対話拒否と論破目的の詭弁によって、他人を人とも思わない非人間的かつ不誠実な悪魔的対応を他者一般へ向けくりかえしている、国民一般の日常慣習にある。そしてそれは彼ら日本人自身が根底から悪意を持って自滅的に匿名犯罪文化をつくりあげていった自業自得なのである。
 知恵者たるひろゆきの精神病質に操られたとしたところで、それをみぬき、彼の誘導に乗らず別の対話文化を作る事は当然できた筈で、そうしなかったのは単なる日本人自身の選択である。匿名の隠れ蓑のもと悪業を無限に積み重ねてきた日本国民一般の日頃の行いの悪さが、悪因悪果として現れた時には国政自体が手遅れになってしまっていた。それがわが国の現行国会の姿なのだ。