2012年12月29日

つづき

われわれがはじまってから
おわりまで
つづいていく
はてなきたびじ
われわれがうまれてから
しまいまで
つづいていく
すぐれたいのち
つづいたいのち
うしなわれゆくまえに
つづいていく
われわれがはじまってから
おわりまで
つづけられていく

2012年12月28日

社会学

単に人類の一員が、明日に希望をもつという習性や過去の経験や歴史から失敗をさけるというそれは、決定的によい個人をつくりだす方策におもえる。よき個人はすくなくとも良心の程度に於いてほかにまさっており、その質は遺伝的でさえある。利他性の程度はこの文明によってはじめてみいだされてきたある資質であり、それを抽出し結晶させる事は人類が配偶をする際のおおきな決定因としてはたらきゆくだろう。

こえ

こどものあそびのこえぞする

2012年12月25日

ひとしれぬつき

ひとしれぬつきのあかるさ

2012年12月22日

ゆずゆ

ゆずゆのこえがする

2012年12月20日

くに

このくにのそこで
なにがうごめく
なにがさざめく
このくにのなかで
なにがかかれて
なにがかたられ
なにがおもわれ
あたらしくつくられ
ふるくとうとばれる
このくにのうえで
なにをおもう
すでにおこったかなしみ
すでにすぎさったときと

都鄙の違い

俗塵を田園より愛するのは幼い人間の特徴。都会かぶれがひどい環境でのくらしを正当化する為にいいなす事はどれもそれらの人々の育ちのよくなさをしか語らない。

2012年12月17日

ふゆのまちのひ

ちきゅうにならべられたいくつものかんざし

かざられたがらすのこうしぽりぷろぴれん

めぐりくるせかいのうえのふゆのまちのひ

形而上の技

世界で現におきている事をしる、世界が現に作っている事をしる、このどちらにあたっても世界の中で育まれた哲学的技芸を使わねばならない。理解する為、分かる為に考えを意味のある言葉におきかえねばならなかった。
 科学そのもの、知識そのもの、これをしる事は自然を分解している丈に留まる。

2012年12月15日

小さな冬

綺麗な町小さな冬の只中にいて

2012年12月14日

あるもの

ふゆのうみ

2012年12月12日

たからさがし

じっさいにしりえないくらい
ものごとはあたりまえすぎた
なにもかもあたりまえすぎて
なにもしりえないくらい
じっさいにしりえないほど
せかいはじゅんちょうすぎた
なにもかもなんでもなさすぎて
なにもわからなかった
それでもただひとつの
てがかりをもとにさがそうとして
このせかいをたどりつづけた
はてしないせかいのどこへいけば
みつかるのかさえわからないたびじを
ただひとつのたからものをさがして
じっさいにきづきたかったことは
ものごとのあたりまえさだけ
なにもかもごくふつうすぎて
なにもきづかないくらい
じっさいにきづかないほど
このよはとうぜんすぎた
なにもかもなんでもなさすぎて
なにもわからなかった
このせかいをたどりつづけた
はてしないせかいのどこへいけば
みつかるのかさえわからないみちのり
ただひとつのたからものをさがして
このせかいをあゆみつづけた
くるしみをこえてたどりつけばきっと
みつかるはずのただひとつのちいさな
たったひとつのたからものをさがして
なにもかもごくあたりまえで
なにもきづかないくらい
くるしみをこえてたどりつけばかならず
みつかるはずのたったひとつのちいさな
ただひとつのたからものをさがして

2012年12月11日

よいすみ方

人類界からあしき勢力がさってほしい、という願いはほぼ普遍な善意そのものといえる。この願いは人類らしさを独特にしてきた。人類がこの願いを徐々に実現していくのは間違いがない。希望さえもちえない社会状態は破滅していくだろう。
 善美は元々、真と同じく聖の姿。あしき勢力や悪さはあり方とみてすら好適ではない。好ましくないあり様は自体が善美に反しており、趣味の低さといわれる。

 評価主体の質的差が人類を別のすみかへ至らせる。別のくらしやくにをつくらせる。悪さそのものもこういった差がついていく途上でみられた仮の形相、可能態でしかない。ある人類の一員の属した集団が趣味をもっている時、このすみかは確実にことなるだろう。

2012年12月9日

技と学識

単に学識のみが人類のらしさを作るのではない。人類は自らに技をかした。彼らの世界でめざされた一切も、同じく技を素に作られるだろう。学識は技を補完し、技そのものの部分にすぎない。哲学も究極では話術というそれに返される。技が哲学を構成してきたので、写しや真似が技らしさとみて不完全という古代ギリシアの論理は破綻している。文字や言葉の発音の反復が意味させるものは、技能に属している。自然上位の学識すら、そういった技をなしえる才能にかかっている。友情の実現度にさえ話の技が介在してきた。そして技をこえて意味、趣味、学問は伝わりはしなかった。形相としての命題は技の程に求まる。

2012年12月6日

あいま

あかるくいきていく
はずのじかん
もしせかいがしずかに
きづいているあいま
とまっているあいま
ねむっているあいま
とおりぬけてしまった
はずのじかん
わかっているのは
このよがつかのまなこと
あかるくいきていく
はずのじかん
もしせかいがしずかに
つくられていくあいま

どこへの

なにもえられはしない
どこへもたどりつかない
たのしみをえてねむる
かなしみのなかにいる
なにもかわりはしない
どこへのたびじなのかも
しらぬまにただまわる
さみしさのうえにある
つぎつぎとめぐりくる
よぞらのほしへねがう
なにもおわりはしない
いつかのしらべなのかも
うつろいつつめぐりく
このほしぞらへうたう

2012年12月4日

とまったとけい

ゆうびんうけに
おしこまれた
ふつうのでんごん
ゆうびんうけに
なげこまれた
ふつうのことづて
ふつうのいいわけ
もしなにもかも
あたりまえで
ゆうびんうけに
なげこまれた
ふつうのいいかた
それひとつで
うちゅうがとまるなら
うごきえない
とまってしまった
このとけいは
ゆっくりねむりつづけ
うごきえず
とまったまま
このじかんに
じっとしずんでいる
うごかずに
とまってしまった
このみらいは
このとけいのまま
どこへたどりつくでもない
ひどくあたりまえのときをすごす

そのおんがく

ぼくがうしなってしまった
ことのすべてさえ
のこらない
ただなんでもないきおくなのか
ぼくがてにいれたはず
それはおちつきなく
ちりながら
ただなんでもないきおくになる
もしだいせかいの
そこにねむる
あらゆるほうそくがかなでている
そのおんがくをきくなら
いのちのてにいれたはず
ことのすべてさえおなじもの

みらい

みらいはすばらしいとしんじよう
じんるいにみらいがあって
みらいはいまよりうつくしく
よいせかいであるとしんじよう
これほどあしきせかいにいても
これほどあくまにとりかこまれていても
じんるいにみらいがあるかぎり
あしきものがきえていって
みらいがじつげんするとしんじよう

2012年12月2日

れーす

まだはじまらない
れーすをはじめよう
どこにたどりつくか
まだはじまった
れーすがそのまま
どこへむかっているか
どこでおわりになるか
しらないまま