鈴木雄介ブログ
2011年7月7日
歴史学
イギリス名誉革命と日本の大政奉還は、共に血を流さず完結した改革の姿として「譲位」と形容される方が自然。禅譲伝説もこの類型に入る。なおそれらのもつ意味はきわめて異なる。
名誉譲位は圧制からの救いを議会の権威で果たした証で、明治譲位は将軍職の固辞を自ら果たした防衛主権についての古希なる皇帝への委譲である。にも関わらず譲位という姿からはそれらの国政史が似た方式、つまり血を流さず理性からの声あるいは知能行動に遵って、政を円滑に進めようとした祖先のすぐれた工夫がよみとれる。
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