2006年12月2日

現代思想

地球資本に対する勢力は地球資本の流動のうちにしか生まれはしまい。彼らは福祉の最大化のために働く。それが地球史的抗争について格差を方便と為すのすら自然である。彼らの目的は文明であり、それがもたらす福利にいずれ享受することによってしか知的生命たり得ない。世論の啓蒙という先進命題へあらゆる塵労を注ぎ込む他に誇大化した地球資本の自己運転を操作する仕方はない。
 学と名づけられて偶像化されうるところの芸術に限って文学は専ら未だ、民情に拠りて世論を最大和平へ導く最高の手段たりうる已。なぜなら思想は言語観念である以上、ことばによってこそいちばん伝え易い。哲学と文学とは同じ成形手段を持つが故に容易に時代類型可能であり、比較的相互変換もたやすい。
 現代思想が為すのは非道な国際搾取に対する世間義的圧迫であり、人道的福祉行為に対する国際的称賛の煽動。