2021年5月22日

史学と作り話を混同する愚者は、良識の天敵

歴史と物語・神話を混同している者は、確実にその身を誤るだろう。かれらは嘘をうのみにし、過去を正しく認識も反省もしていない。
 この世で最も純粋な愚物といえば歴史を小説としてしか知らない者である。かれらは過去、道を誤ってきた通り、今も未来についても自己中心的な感情論を単なるご都合主義で語り、やはり道を誤っていくだろう。

 類似の失敗を必然に避け得るという点で、温故知新が或る文明が進歩する為の必須要件だが、歴史小説家や時代劇作家といった嘘つきは根底的に、このため負の役割を果たす存在だ。

 われわれは高知県民が死の商人を、山口県民が侵略主義者を、鹿児島県民が恐怖主義者を偉人視しているのをみるとその野蛮さに文化衝撃を受け驚くが、それらは、かれらが自己愛妄想の激しい浅はかな歴史観しかいまだに持ちえず、また、小説と歴史を明らかに混同する程の知能しか有していないはっきりした証である。
 同じことは歴史の事実として動かしがたい大量殺人鬼信仰である神道や、その教祖一味を、かれら自身が自己神格化のため捏造してきた神話をたねに信じている者にも全く、あてはまる。
 百人斬り競争を自慢していた山口や鹿児島の軍人が現れたり、山口選出の安倍晋三が国政を独裁し平和憲法下で武器輸出を平気で行っていたのは、そういったかれらの地域文化に由来した、過去にまったく無反省な行動なのである。結果、かれらは人類の倫理的進歩に予てから逆らってきているし、公然と嘘をつき実証史学をどこまでも軽侮しているかぎり、今後ともかれらの末裔が生き残っていれば永久に、良識の天敵のままだろう。侵略被害国側で山口人・安倍晋三の土下座像がつくられたのは紛れなくこの為なのだ。