階級制度と社会内での遺伝的ばらつきとは、島嶼適所での適応と考えられる正比例の係数を示すらしい。いわばそこでの出現率を遺伝子面で大幅に自然状態から変える為、無意識であれ社会は階級化を意欲する。一般に、大陸場か開放場ではこの条件づけは起こり難い。ほぼ無限に侵入者がありえ、彼らに無制限の遺伝的多様さが保たれた適所では社会内競争で最低限度必要な形質はきわめて幅広い。簡単にいうと寄らば大樹の効果の如きが生まれる。そこでは種々雑多な形質が無際限に増産されゆく。
対してもしこの前提が真なら、階級化は僻地適応内で素早く目的となる遺伝変異のみを特徴づけるルールで、それは近親交配を最大限避けながらできるだけ共通した能力についての淘汰誘因を表彰づくに有徳ゆえ生じる。高度に完成された突然変異が一定数以上の安定した遺伝子池を保つのは常にかなり強い僻地でだろう。より日常語に近くしていえば正のガラパゴス化の如きが必要になる。こういう僻地でしか階級化の最も望ましい側面は明らかにならない。