宇宙には宇宙そのものよりうつくしいなにかがありうるものではない。
美醜は比べて語るほかないものだ。この世では完璧な美醜はどこにもなく、辛うじて「道」があるだけだ。
過った道に就く者は遠回りを反省するまで生々流転に気づくまい。だがそれとて道の一端であろう。
心は自然の外にあるのではなくて、自然の内の体感である。胸に手を宛ててみれば分かる。
ゆえに人は輪廻する諸行の中に偶々在る形相である。その並べての限界も自然の心の内にある。
道を行け。
宇宙には外側があるのではない。全ては宇宙の中にある。道の他になんの辿るべき筋書きがあろうか。
誰しも生まれてきたからにはその道へ一歩を踏み出すばかりだ。遠くへ進め。見るべき光景があるのだから。