考慮されるべきは女性の学問の種類、女性学者は極めて少ないのが事実で、またそこには必然もある。なぜなら家内として構造的に最も適応的な女性という性別にとって、育児に無関係な知識の増長は却って身を滅ぼす原因になる可能性がある。それは男性からも男性としてしか見てもらえないような奇妙さをもたらすだろう。そしてこのような非家庭的な種が性選択で淘汰されるのは自然である。現代結婚は両性の合意に基づくから。よって、女性には家政学や一般教養という特別な学問部門が設けられるべきだろう。国際適応にはある程度の社交性を必要とするとあらば、花嫁修業的な女子大学における家政学部とは別に、一般大学内に一般教養学部を確立することは教育者の急に迫った命題である。現状では文学部にこの含みがある場合もあるが、それでは本来の文芸研究者志望と混同される節があり好ましいとは言えない。一般教養学部の新設は大学の必然となる。