2007年2月2日

みずの流れ

涙が枯れても 光かがやくもの
団扇のうごきに そよぐ風を知る
枕もとの雲が 秘密の宝くじを引いてたなびいていく
桜の虹 夜のおばけ 松林のせせらぎ いくつもの罪が流れてしまった
想像してみた つくりもののこころ
旅人の落とした星くず 南から吹いてくるみやびの風が なつかしむ空に
かつて過ぎてきた景色 されどはづかしくもなくて
多分 すべてはかなしみの曲に游ぐあわれな魚のよう
透きとおる夏草のささやき 街からの声 見つけたちいさな生き物
しくしくと降りしきる雨よ
わたしをつつみこんでやがては海へはこんでしまうのだから